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2022.04.17
コラム
これまで、「膝の痛み」に関連する疾患として、体重・加齢などの影響から膝の軟骨がすり減る「変形性膝関節症」や、膝の筋肉の緊張や柔軟性不足で起こる「鵞足炎」などご紹介してきました。
今回は、「膝の痛み」に関連づけて、「スポーツによるケガや障害」についてお話ししたいと思います。
皆さん、スポーツはされていますか?
現代社会を生きる私達にとって、スポーツは欠かすことのできない大切なものです。
また、学生の皆さんは、部活動という場の中で毎日熱心に練習に励まれているかと思います。
練習中に膝が痛くなることはありませんか?
もしかしたら、スポーツで同じ動作を繰り返すことで筋肉や骨、腱の使いすぎになり、痛みとして出てきているのかもしれません。
今では、スポーツは「競技」という認識だけでなく、「健康」の一環として増えてきています。
人は運動することで、体力の向上だけでなく、生活習慣病の予防や、ストレスの発散、心身の健康を維持することができます。
ただし、スポーツを行う上にあたって、ケガのリスクはつきものです。スポーツで生じる外傷と障害について見ていきましょう。
1.スポーツによる膝の痛み
「スポーツによる膝の痛み」は、「スポーツ外傷」と「スポーツ障害」の二種類に分かれます。
①スポーツ外傷
転倒や衝突(特にコンタクトスポーツ)など1回の大きな衝撃により起こる怪我を指します。
・打撲
・捻挫
・脱臼
・靭帯損傷
・肉離れ など
②スポーツ障害
毎日の練習などで小さな外力が筋肉や骨に繰り返し加わることで起きる、いわゆる使い過ぎで起こる怪我を指します。
・疲労骨折
同じ部位に小さな力が少しずつ加わることで生じる骨折。
・ジャンパー膝
ジャンプやランニングの着地、ダッシュやストップなど急激な動作を繰り返すことで生じる慢性的な膝の障害。
・オスグットシュラッター病
ジャンプ動作での膝の屈伸時や、ダッシュやキック動作で膝の脛骨(すねの骨)が出っ張って痛む成長期スポーツ障害。
特にサッカーやバスケットボールなどのスポーツをする小・中学生に多い。
・膝蓋軟骨軟化症
ジャンプの繰り返しやランニングなどで、膝蓋軟骨に激しい摩擦が加わって、軟骨表面に摩耗などの変化が起こる障害。
15~20歳代の女性で多くみられる。
※膝蓋軟骨・・・膝の皿である膝蓋骨の後ろ側に付着している軟骨成分
・ランナー膝(腸脛靭帯炎)
膝の外側にある大腿骨外側上顆と呼ばれる骨が出っ張った部分周囲に痛みが起こる障害。
長距離(マラソン)ランナーでよく発症することから、「ランナー膝」と呼ばれている。
・離断性骨軟骨炎
スポーツなどにより、繰り返されるストレスや外傷により軟骨の下の骨に負荷がかかり、関節の中に軟骨が剥がれ落ちてしまう障害。
成長期の小中学生に多い。
今回は「膝の痛み」に関連づけて、膝にまつわるスポーツ障害をご紹介致しました。
上記以外に、野球肘・テニス肘など、肩・肘関節にもスポーツ障害はあります。
スポーツ外傷とスポーツ障害では、「スポーツ障害」の方が発生頻度が多いと言われています。
予防としては、まず運動を始める前に自分の体力や運動能力をしっかりと知ることが大切です。
そうすることで、必要以上に酷使することはなくなります。
また、運動前のウォーミングアップや運動後のクールダウンは非常に重要です。
とくに運動後のクールダウンは筋肉や靭帯に疲れを残さないためにも入念に行いましょう!
次回のコラムでは、膝の痛みにまつわるスポーツ障害の1つ、「ジャンパー膝」についてお話ししていきたいと思います。
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